「これ以上の旅は、もうできないかもしれない。」
そう思うほど、今回の旅は最高の旅だったと思う。私にとってオリジナルの旅を作り上げることは作品のようなもの。今回の旅は最高峰の作品だ。
何度も旅をしていると旅はマンネリ化してしまう。感動や驚きがどんどん薄れ味気なくなってくる。しかし旅に新しい要素を加えることでそれは取り戻せる。
今回はクルーズ船の旅を組み込んだことと、マラソンに参加したことが大きなポイントだった。何より、ギリシャという国が予想を遥かに超えた魅力のある国だった。
クルーズ船はいつか乗りたいと思っていたが「時間を持て余すんじゃないか」とか「寄港地に滞在できるのが数時間だけじゃ物足りない」「同じ狭い部屋で数日過ごすのはどうかな」とネガティヴな考えもあった。
若い時であればその考えはその通りになっていたかもしれないが、マダムと呼ばれる歳になった私にはちょうどよくはまった。そして最終寄港地サントリーニでクルーズを途中離脱するという選択、これが大きい。これによって旅がより良いものになった。もし離脱せずあの味気ないアテネ ピレウス港に戻ってそこがゴールだったら(ぼったくりタクシー事件があり印象が悪い) 船旅の印象だけじゃなく旅全体の印象は大きく違っていたに違いない。
サントリーニで過ごした2日間は奇跡のような時間だった。
そしてもうひとつのハイライト「アテネクラシックマラソン」
地元のイベントにエントリーして参加するというのも初めての経験だった。これによって単なる傍観者じゃなくなりギリシャ アテネという街を身体全体で感じ、一体感を得た。歴史的遺跡であるパナシナイコスタジアムにゴールしたあの瞬間、あの感覚。記録の自撮り写真をみると自分でも驚くほど良い顔をしていた。走るというシンプルなスポーツを全力で行う事が、こんなにも最高の気分にしてくれるなんて。
ただし不安もたくさんあった。
クルーズの途中離脱はスムーズにできるだろうか。天候によっては寄港地に寄れない場合があるらしい。
クルーズ船の寄港地でうっかり船に乗り遅れるとかないのだろうか。
オフシーズンだが街は閑散としすぎていないだろうか。
雨季だがお天気は大丈夫だろうか。
前日までに必須のマラソンの現地チェックインは間に合うだろうか。会場のファウロエキスポには行けるだろうか。
最終日の疲れているところにマラソン5Km完走できるだろうか。
サントリーニからアテネへのフライトは遅れや欠航にならないだろうか。
最終日のアテネのホテルはきちんとレイトチェックアウトできるだろうか。
カタールでの乗り継ぎは1時間25分で間に合うだろうか。
幸いにもこれら懸念はすべて杞憂に終わった。最高にツイているとしか言いようがない。ついていると言えばもうひとつ、カタール航空のビジネスクラスアップグレードも旅をより盛り上げてくれる要素となった。世界一を誇るビジネスクラス「Qスイート」。最高峰のサービスを体感した。
基本的には心配性でありとあらゆるリスクを想定してしまうので、ひとり旅は常に不安を携えている。
それでも、自分が最良だと思う旅を妥協なく組み上げる。旅の最も面白い部分だと思ってる。

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